生成AIのプロンプトを書くための基本とは?やっていいこと、いけないことを紹介

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聴講:拓也

拓也:ということは、曖昧なプロンプトだと曖昧な表現になるということか。

三島:あ、よく分かったわね。確かに、曖昧なプロンプトを使うと、AIもそれに応じて曖昧な、または予期せぬ回答を生成する可能性が高いわ。たとえば「何か書いて」というプロンプトは極端に曖昧だから、AIが何を書くべきか判断するのが難しくなる。結果として、その回答が役に立たない場合も多いのよ。

だからこそ、目的を明確にして、具体的な指示を出すことで、より有用な回答を得られる確率が上がるわ。これで納得したかしら?それとも、もっと詳しく知りたいことがある?

拓也:「何か面白いことを言って」というよりも、「科学的な事実について面白いことを言って」というほうが、AIは明確な指示を受けて動きやすいらしいけど、これはどういうこと?

三島:まさかこんなに説明が必要だなんて。でもまあ、私が先生だから、納得いくまで説明してあげるわ。具体性についての話よ。

  • 範囲を絞る: 「何か面白いことを言って」だと、面白いことが何に関するものか不明確。でも、「科学的な事実について面白いことを言って」となると、AIは「科学的な事実」に焦点を当てられる。範囲が絞られることで、より対象に合った回答が得られるわ。
  • 結果の質: 具体的なプロンプトによって、AIの回答の質も上がる。曖昧なプロンプトだと、AIも何を基準に回答を生成すればいいのか迷ってしまう。その結果、期待外れな回答が来る可能性が高いの。
  • 効率性: 具体的なプロンプトは、AIが高速に正確な回答を生成できるので、時間の節約にもなるわ。

だから、「具体性」が必要なのよ。例えば、小説を書く際に「感動するエンディングを書いて」と頼むより、「主人公が困難を乗り越える形で感動するエンディングを書いて」と具体的に頼んだ方が、AIもその要望に応えやすいってわけ。

これで納得いったでしょ?それとも、まだ何か気になることがあるの?

拓也:文脈の考慮では、文脈が不足していると、AIが回答を生成する際に誤解を生む可能性がある。必要な背景情報や状況をしっかりとプロンプトに含めてとあるけど、これはどういう意味?

三島:うーん、まさか君までこんなに詳細に知りたがるとは。けど、質問があるならば答えるしかないわね。私が教えてあげるから、よく聞いておいて。文脈の考慮について説明するわ。

  • 誤解の回避: たとえば「最も有名な作品は?」というプロンプトを使った場合、その「有名な作品」が何の分野についてのものなのか、AIにはわからない。しかし、「シェークスピアの最も有名な作品は?」とすることで、AIは文学の文脈で回答を生成するわ。
  • 関連性: 文脈が明確でないと、AIはそのプロンプトが何に関連するのかを判断するのが難しくなる。結果として、回答がユーザーの期待に合わない場合があるの。
  • 情報の完全性: 複数の要素が関わる質問や指示では、全ての必要な情報をプロンプトに含めることが重要。例えば、「19世紀のヨーロッパ文学におけるロマン主義の影響について説明して」というようにね。

要するに、文脈が不足していると、AIはその不足分を自分で埋めようとする。その結果、ユーザーが望んでいた回答とは違うものが生成されてしまう可能性があるってわけ。

ちゃんと理解できたかしら?何かまだ聞きたいことがあるかしら?

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