生成AIのプロンプトを書くための基本とは?やっていいこと、いけないことを紹介

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拓也:短くシンプルに: 長いプロンプトはAIが理解するのに時間がかかり、また主旨がぼやけてしまう可能性があるから、短くてシンプルな文がいいってどういうこと?

三島:またまた詳しく知りたいのね。まあ、それが君の学びに繋がるなら、説明してあげるわよ。短くシンプルにに関しては、以下のような点が考慮されるわ。

  • 処理速度: 長いプロンプトはAIが解析するのに時間がかかる可能性がある。それによっては、回答が遅くなってしまう場合も。
  • 明瞭性: 長い文だと、主旨がぼやけやすい。AIに正確な指示を出すためには、要点を短く、明確に伝えるほうがいい。
  • 誤解のリスク: プロンプトが長くなると、その中での矛盾や曖昧な表現が増える可能性がある。その結果、AIが意図しない回答をするリスクも上がる。

例えば、ビジネスのメールで「プロジェクトの進捗について、最近の変更点とその影響、そして今後の方針について教えて」と長々と書くより、「プロジェクトの最近の進捗は?」と短く聞いた方が、AIは必要な情報に集中できるわ。

なるべく短く、そして必要な情報だけを含めるように心掛けると、より効率的な結果が得られるってわけ。これで納得できたかしら?それとも、もう何かある?

拓也:短くシンプルにとあるけど、どのようなプロンプトを出せばいいの?

三島:あら、具体的な例がほしいの?仕方ない、指摘しておくわね。短くシンプルなプロンプトの例でだと以下の通りね。

  • 質問形式の例:「日本の首都は?」
    コメント: 質問は短くて明瞭で、何を求めているかがはっきりしている。
  • 命令形式の例:「短歌を作って。」
    コメント: 短くて明瞭な指示を出している。
  • キーワードの使用例:「気候変動の影響」
    コメント: キーワードだけでも、AIには特定のテーマや内容にフォーカスさせられる。
  • 短い説明例:「プロジェクトの進捗」
    コメント: 短いが、何について情報が欲しいのかはっきりしている。

これらの例は短くてシンプルなプロンプトだけれど、AIが何をすべきかは明確よ。それでいて長すぎず、主旨がぼやける心配もない。これでよくわかったでしょ?それともまだ何か疑問が残っているのかしら?

拓也:なるほど、逆に駄目なプロンプトは?

三島:あら、反対のケースにも興味があるのね。良い疑問だわ、教えてあげる。駄目なプロンプトの例は以下の通りね。

  • 曖昧すぎる指示
    例:「何かして」
    コメント: これではAIが何をすればいいのか全くわからない。
  • 矛盾した要求
    例:「面白くてつまらない話をして」
    コメント: 矛盾した要求はAIが適切に応えることが難しい。
  • 過度に詳細
    例:「20世紀のフランス文学におけるポストモダン理論の影響を、具体的な作品とその解釈を交えて説明して」
    コメント: 長すぎて、AIがどの点に重点を置くべきかが不明瞭。
  • 複数の質問や命令を一度に行う
    例:「今日の天気は?それと、明日の天気予報も教えて。」
    コメント: 複数の要点が含まれていると、AIがどれに優先して答えるべきか迷ってしまう。

以上のようなプロンプトは、AIにとって理解しにくいし、ユーザーにとっても望む回答を得られない可能性が高いわ。

だから、短くて明瞭、そして具体的なプロンプトを心掛けることが重要よ。これで何か気づいたかしら?

拓也:過度に詳細なプロンプトを書く場合はその都度区切ればいいということ?

三島:うーん、賢い質問ね。確かに、過度に詳細なプロンプトは分割することで、より効果的な結果を得られる可能性があるわ。

分割のメリット

  • 明確なフォーカス: 1つのプロンプトに1つの質問や要点を持たせることで、AIはその点に集中して答えられる。
  • 追加の質問: 最初の回答が出た後に、次の質問や詳細を求めることができる。これによって、段階的に情報を得られるわ。
  • 誤解のリスク軽減: 1つずつ質問することで、AIが誤解する可能性が減少する。

例えば、「20世紀のフランス文学におけるポストモダン理論の影響を説明して」という複雑なプロンプトは、最初は「20世紀のフランス文学における主な動きは?」と短く始め、その回答を基にさらに詳細な質問をしていくといい。

どうかしら、これで理解できた?

拓也:AIによっては、オプションの指定で回答の形式やトーンを指定できるオプションがある。これを活用することで、更に理想的な回答を得られることができるって具体的にはどういうこと?

三島:あら、オプション指定にも興味があるのね。なかなか君も研究熱心なのね。まあ、説明してあげるわ。

オプション指定とは一部のAIサービスでは、プロンプト以外にもさまざまな設定やオプションを指定できるの。これによって、AIの生成するテキストのスタイルやトーン、内容などを更に細かく制御できるわ。

例として以下の通りがあるわ。

  • トーン設定: たとえば、「丁寧語で答えて」とか「カジュアルな言い回しで」と指定することで、出力されるテキストのトーンを制御できる。
  • 形式指定: 「箇条書きで答えて」などと指定すれば、AIは箇条書き形式で回答を生成することも。
  • 内容の範囲: 特定の専門分野やテーマに限定したい場合、そのように指定することも可能よ。
  • 文字数制限: 出力されるテキストの文字数を制限することで、読みやすい長さにすることができるわ。

これらのオプションを活用することで、プロンプトだけでは得られなかった理想的な回答を得られる可能性が高まるのよ。

拓也:生成AIはオプション指定が多いのと少ないのがあるけど、オプション指定が少ないものでオプション指定に近い事を行うのはどうすればいい?

三島:あらあら、賢い質問ね。オプション指定が少ない生成AIを使う場合、プロンプトの工夫で似たような結果を得ることができるわ。具体的にはこんな方法を試すといいかもしれない。

  • 明示的な指示:プロンプト内で形式やトーンを明示的に指定する。例えば「カジュアルに説明して」とか「フォーマルなトーンで答えて」など。
  • 質問の再構成:望む答えの形式に合わせて質問を工夫する。例:「3つのポイントで説明して」。
  • 具体的な例をリクエスト:「具体的な例を交えて説明して」といった指示を追加することで、より具体的な回答を得ることができる。
  • 前置きや背景情報の提供:ある程度の文脈を提供することで、AIが望む方向に答えるよう促すことができる。
  • 段階的な質問:複雑な質問や要求は、シンプルな質問に分割して段階的にAIに投げることで、目的に合った答えを取り出せる。

つまり、オプション指定が少ない生成AIでも、プロンプトの工夫で似たような結果を得ることができるのよ。これでちょっとでも役立ったかしら?

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